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金生 [Others]

Xくんは、なんとなく応募した雑誌の懸賞で、缶ビール100本が当選した。
当選したのはよかったが、送られてきた缶ビール100本の置き場に困ってしまった。

「う~む、そんなにビールなんて飲まないしなぁ。ジャマだなぁ。そうだ、明日、職場の連中に持って行ってやろう。10人に5本ずつ配れば50本に減らせる。それに、みんなに感謝されて、俺の好感度も上昇間違いなし。一石二鳥だ。ざまあみやがれ」

翌日、Xくんは仕事が終わって同僚に缶ビールを配った。
「みなさんどうぞ。うれしいだろ。な。みんな。こんな同僚がいて君たちは幸せだなぁ」

ところがYくんは、あまり嬉しくなかった。Yくんはその昔、ビールを飲んだ後にブッシュマンごっこをして遊んでいたら口から泡を吹いて倒れてしまった経験がある。それ以来、二度とビールなんか飲むものか、と心に決めていた。
「迷惑だなぁ。だけど、いらないなんて言ったら勝手に有頂天になってるXくんに悪いかなぁ。あ、そうだ、普通に買ったら1本200円のこのビール、Zくんに1本100円で売ってあげよう。その500円で帰りにチロルチョコ25個買って帰ろう。うっしっし」

Yくんが見ると、ビール好きのZくんは貰ったばかりの冷えてもいない缶ビールの栓を空け、早速ぐびぐびと飲んでいた。
「Zくん、Zくん、そんなにビールが好きならさ、僕の分も1本100円で譲ってあげるよ」
「え~!マジっすか!いいんすか!悪いなぁ。あ、買いますよ。もちろん買いますモチのロン。どうせ買わなきゃいけないんだ。それが半額なんてラッキーっす。今日はいい日だな。オレ、この会社に就職して、ほんと良かったっす。あざぁーっす!」

Zくんは財布から500円玉を取り出し、Yくんに渡した。
そして二人は抱き合って互いの幸福を分かち合った。

しかし、それを見ていたXくんは面白くなかった。
「なんだアイツ!人からタダでもらったビールを売りつけるなんて。いらないならあげればいいじゃねぇか。それが男だろ。それが当たり前だろ。常識だろ。なんて野郎だ。なんて気の小せぇ野郎だ。ケツの穴の小せぇ野郎だ。ったく、他人のふんどしで相撲を取るとはこの事だ」

しばらくZくんと抱き合っていたYくんだったが、やがてXくんの刺すような視線に気がついた。
「やっぱりXくんに悪い事しちゃったかな……。それなら……仕方ない」

YくんはZくんの腕を振りほどき、Xくんに近づくとポケットから財布を出して、握りしめていた500円玉をその中に入れ、代わりに100円玉を1枚つまみ出した。
「Xくんのおかげで儲かっちゃった。だから、これお礼だよ。それにチロルチョコ25個は食べすぎだからね」
「え?いいのかい?俺はさ、ただ、置き場に困ったからお前らにくれてやろうと思って持ってきただけなんだよ。それがなんか気を遣わせる事になっちゃって、悪いなぁ。そうかい、じゃあ、ありがたく頂いといてやるよ」

少しの間、Yくんに貰った手の平の上の100円玉を見つめていたXくんだったが、はっと何か気付いたというような顔になると、おもむろに親指と人差し指でその100円玉を頭上に掲げ、とびきりの笑顔で言った。
「なぁ、誰か、100円で1本譲ってくれないか?」

その大きな声にZくんがすぐに反応した。
「いいっすよ!オレのビール売ってあげますよ。モチのロン」
「ありがとう!それじゃもう一度、乾杯してやるよ」

「この幸福に、乾杯!」
二人が胸の前で缶ビールをぶつける鈍い音がした時、溌剌としたYくんの声がした。
「では、みなさん、お先に失礼します。お疲れさまでしたー」


この月夜に [Others]

実はくるみにはアトムっていうお兄さんがいた。
アトムは13歳の猫。
連れの実家に引き取られる事になって、葬儀が終わった日、くるみと一緒に送っていった。

そのアトムが今日(28日)夕方、亡くなりました。

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もう高齢だったから、引き取ってすぐ健康診断に連れて行ったらしいんだけど、その時、大きな腫瘍が見つかり、今日まで延命治療をしていた。最期は病院に迎えに行った連れの車の中で、連れの妹に見守られ亡くなったという事。

夜、くるみをアトムに会わせるために連れの実家まで行った。
ベッドに横になり普通に眠っているようだった。
くるみはアトムの匂いをくんくんして、額を1回だけペロッてした。
約1年半、共に暮らした家族とちゃんとお別れできたかな?

アトムの体は硬直が始っていて、もう冷たかった。
そこにあったはずの熱はいったいどこにいったんだろう。

おばさんが亡くなってもうすぐ3週間。アトムは、もしかしたら、これでよかったのかもしれない。
いや、もしかしたら、発見出来なかったアトムの腫瘍がもう限界にきてたから、おばさんが急死したのかもしれない。
偶然にしては出来すぎてるほど、アトムとおばさんの体の弱くなっていた器官がすべて一致していた。

運命ってやっぱりあるのかな。
運命の出会いとかって、やたらと耳にするけど、別れにも運命はある。それは人間の力なんかじゃ抗う事の出来ない、もっと大きな何か。宇宙の真理なのか。

くるみが2歳まで一緒に暮らした家族は、これで本当に誰もいなくなってしまった。

でも、今は俺の家族。別に、ただ、そういう事。

What's my name? [My Life]

この前亡くなった叔母さんの家の片づけを手伝いに行った。

処分するものを車に目一杯詰め込んで清掃事務局まで3往復した。

指定された集積所で、荷台から処分するものを黙々と投げ下ろしている時にふと思った。

持ち主がいなくなった“もの”は、もうその物の名前は持たない。

ワンピースも、ブランケットも、靴も、棚も、衣装ケースも、キティちゃんのぬいぐるみも、もうその名前では呼ばれない。

可燃ゴミ。

か、不燃ゴミ。

それがその“もの”たちの名前。

俺のギターはいつか、粗大ゴミと呼ばれるのだろうか?

今、俺んちの棚にある本はいつか、資源ゴミと呼ばれるのだろうか?

まぁ、それは仕方のない事。

飼い主のいなくなった犬は、清掃局には行かなかったとしても、愛護センターで収容犬という名前で1週間を過ごし、処分される。

いまだに年間20万頭を超える犬と猫が処分されてる。

処分とか言うんじゃねぇよ。

“もの”じゃねぇよ。

くるみがくるみという名前を奪われなくてよかったと思う。

俺の大切なギターがいつか、粗大ゴミと呼ばれても構わない。

が、俺は思った。

ちゃんぷるはちゃんぷるとして、くるみはくるみとして、生涯を全うさせたい。

それは俺の使命かもしれん。

もしも俺があいつらより先に死ぬ事になったとしても。

そんで、俺は最後になんて呼ばれるのか。

願わくば、最後までONOchanでありたい。


6.22 KING OF PIRATES [My Life]

22日、大塚RED ZONE。

あの夜のすべてに感謝します。

奇跡のような一夜だったね。

KING OF PIRATES。今回のドラムは梶原さん。そしてこれが梶原さんが参加してくれる最後のKING OF PIRATESになるかもっていう事。

アンコール、梶原さんには内緒にしてた「リンダ リンダ」。

イントロ、マサヤさんのギター、伸さんの歌、みんなの歓声と笑顔、はにかんでる梶原さん。
……が あーるーかーら~。

梶原さんのカウント。

リンダリンダ~!

みんな叫んでる。フロアはぐちゃぐちゃ。ステージもぐちゃぐちゃ。すごい盛り上がり。楽しい。とにかく楽しい。ぶっ飛んだ。

エンディング、ジャーン、ダカドン、ジャン。

梶原さんと握手。ヴォリューム絞ってギター置いた時、とてつもない事が起こったって気付いてトリハダ。涙が出た。


15歳、高校1年、友達が「なんかすげぇパンクバンド見つけた」って教えてくれたのがTHE BLUE HEARTS。
それからすぐに出た1stアルバム。なんでか覚えてないけど、友達と校庭で「終わらない歌」をでかい声で歌った想い出がある。「少年の詩」に救われる思いがした。

鎌倉の高校生だった俺は、ボロボロのママチャリで切通しを越えて学校に通っていた。その亀ヶ谷坂切通しって、今はもうすっかり舗装されているんだけど、当時は岩とか石とかゴツゴツの急坂で、街灯もほとんどなく、部活終わって帰る時間だとほぼ真っ暗な訳。その誰もいない山道を「リンダ リンダ」を歌いながら、チャリンコ漕いで登った。「リンダ リンダ」を聴くと、その時の記憶がよみがえる。

その「リンダ リンダ」をですよ、ブルーハーツの梶くん本人のドラムでですよ、俺がギター弾いちゃった。

こんな未来が、あの山道をチャリンコで登ってた少年に訪れるなんて。

下手くそなギターを弾いて、音程のずれた歌を歌って、20年以上。
やめる機会は何度だってあったのに、俺にはロックンロールをやめる事が出来なかった。やめる勇気がなかった。
やめなくてよかったよ。ほんとに。

今回は俺のバンド生活をずっと一緒に過ごしてきた赤のテレキャスを連れて行った。なんとなくそれがいいような気がして。RED ZONEに着いて思ったんだけど、今月で閉店してしまうRED ZONEはBCの初期に度々出演していた。最初の「カリブの海賊」もここだったし、モッズ・トリビュートもここだった。その頃使っていたのは赤のテレキャスだったから、やっぱこれでよかったなぁと。家に帰ってバック・ステージ・パスをギターの背中に貼った。

リハの時はいつものように右耳だけ耳栓してたんだけど、本番の時は耳栓しなかった。ほとんど歌わないし、音感ずれる心配なんかより、もっとリアルにロックンロールを感じたかったから。

それから、これは絶対書いておきたい事なんだけど、当日、俺はKING OF PIRATESのメンバーの中で会場1番乗り。こんな事はまずないでしょう。って俺だけウソの入り時間教えられていたんだけど……。

打ち上げも楽しかったなぁ。シャミが相変わらずアホだったなぁ。歳とったのは俺だけじゃないし、死ぬ時が来たら誰だって死ぬんだっちゅーの。「こんなに遅くなって怒られない?」って聞かれて「ONOchanさんに付き合ってたって言えば平気」って、おい!俺は付き合えなんて頼んでねぇぞ!おまけに帰り、送ってやってんのに寝るな。道わかんねぇのに。起こすのにどんだけ叫んで膝叩いたか。
次の日、仕事早出しなきゃいけなかったんだけど、帰りたくなくて、結局家に着いたのは明け方だった。けど、ちゃんと起きれた。

しかし、こんな大切な夜になったのに、またもや写真とかぜんぜん撮ってない。梶原さんにサインとかしてもらってない。まぁ、俺は記録よりも記憶重視な訳で。けど、マサヤさんがスネアにもらってたサインはちょっと羨ましかったなぁ。

で、俺のケータイにあるこの日の写真っちゅーのが、終演後に楽屋に来たサリーちゃんとちゅーしてる写真。

男女差別はしないけど、ボク、そっちの気はない。
ないと思う。ないはず。たぶん、ない。……きっと、なかった。
今までは……。

仕方がないから、愛ちゃんが撮った写真を送ってくれました。

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伸さんはじめKING OF PIRATESのみんな、会場にいた人たち、RED ZONE、そして梶原さん、素敵な夜をありがとうございました。

ロックンロールに感謝を。

ありえない [My Life]

だけどもありえる~

って事が起こってしまって、興奮冷めやらず、眠れません。

人生何が起こるか、分からないもんだな。

WATCH THE TV [ちゃんぷる]

くるみがウチに来て6日、2日前ちゃんぷると仲良くなりそうな感じだったのが昨夜はいまいち。
そして今日は何度もケンカしました。

ケンカって言ってもほんのちょっとで終わるんだけど、今日は何度もやってた。
ふと見れば、くるみの鼻の上が赤くなってる……。
ありゃりゃ~。

ところが、それからしばらく経って、気がつけば、今までより間違いなく仲良くなってる。
ちゃんぷるの事をちょっと怖がって避けていた感じだったくるみが、ちゃんぷるの後ろをついて歩いたり、くるみがいる事に困惑しちょっといじけてみせたりしてたちゃんぷるがくるみが近づいても嫌がらなくなったり。
じゃれあうと言えるほどじゃないけど、けっこう長い時間ふたりで遊んでた。

一緒にソファに乗っかるようにもなった。
まだ、べったりくっついている訳じゃないけど。

もしかして相性が悪いのかとかなり心配したが、やっぱりちょっとずつ距離が縮まっていくのかな?

聞いていた話ではくるみは、あんまり言う事も聞かないし、おしっこも時々トイレじゃない所にするし、無駄吠えもするという事だったんだけど、この数日で無駄吠えはほとんどしなくなったし、ハウスと言えばすぐにケージに入るし、トイレもちゃんと分かってるし、何気にちゃんぷるが2歳だった時よりお利口かもしれません。

そんなくるみはどうやらテレビが大好き。
今も連れが観ているテレビを一心不乱に観てます。

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ちゃんぷるは、寝室で寝ちゃってる。

そのうち一緒に寝たりするようになるといいなぁ。

初ツーショット [ちゃんぷる]

13日はくるみの2歳の誕生日。おめでとう!

けど、ウチに来てまだ2日、ちゃんぷるともまだ仲良くなっていないから、特別な事はなし。
かわいそうだけど、最初が肝心。甘やかしてワガママな子になってしまったら、お互い不幸。ちゃんと覚えてもらわなくちゃ。

くるみは、たまにケージの外に出すと甘えたくて飛びついてくる。それをちゃんぷるは少し離れて見てる。ちょっと寂しそうな顔。すぐにちゃんぷるを呼んで頭を撫でたり抱っこしたりするけど、なんか遠慮がち。ちゃんぷるが先、くるみが後。それは絶対。
くるみの境遇を想うとココロが痛いが、これから先の事を考えれば仕方がない。

ちゃんぷるも、そりゃ、困惑するよなぁ。必死に、甘えさせてってアピールするくるみにちょっとは怒ってもいいのに、絶対に怒らない。逆にくるみの方がちゃんぷるに唸ったりする。

昨夜、くるみはケージに入れられて、ワンワン吠えて、そのうちク~ク~と泣き始め、俺たちはココロを鬼にしてシカトしてたんだけど、そしたら、ちゃんぷるが様子を見に行ってくれた。

ちゃんぷる、優しい。

そのちゃんぷるの行動を見て、俺は思った。
That's the meaning of life.
もう他に何もいりません。

今日の夜は、くるみも運動不足だし、思い切って一緒に散歩に行ってみた。もちろん、ちゃんぷるが前を歩くようにして。

ウチの中では、お互いまだあまり近づかないのに、1時間近く一緒に歩いたら、こんなに近づいて一緒に写真に写ってくれました。

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しばらく休憩してる間、ずっとこの距離でお座りしてた。

ほんの少し距離が縮まったせいか、家に帰ってからちゃんぷるは、昨日より、今までのちゃんぷるの顔をしてた。

ちょっとずつちょっとずつ、仲良くなってくれればいいよ。

くるみ [ちゃんぷる]

親戚のおばさんが急に亡くなって、みなしごになってしまったくるみを引き取りました。

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今日、葬儀が終わってそのまま引き取りに。
近所の人が教えてくれた通っていた動物病院に寄って情報を受け取ったら、なんと、あさって13日が誕生日。2歳になります。
元気なチワワの女の子。ちょっと甘えん坊。

ウチに連れてきて、ちゃんぷると初対面。ちゃんぷるはなかなかフレンドリーな感じだったけど、くるみはちょっと唸ってた。俺や連れには、もうすっかりべったりと甘えているんだけど。

なにしろ急だったから、何も用意出来てない。ベランダにほっぽってあった、ちゃんぷるが小さい頃使ってたケージを洗ってとりあえずその中へ。
ウチに慣れるまで、その中で寝てもらう。ちょっとずつ外に出して、ちゃんぷると仲良くなってくれればいいな。

ふ~。
これからは何もかも2倍。散歩も食事も2倍、誕生日も保険料も、シャワーもトイレも2倍。抜け毛は3倍、俺の分も含めて。
ふに~。
ちゃんぷるとくるみが寂しくならないように愛情は2倍以上。
きっと大丈夫。

ちゃんぷる、くるみが「ウチに来てよかった」と思えるように、よろしく頼むよ。

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頼りにしてるぜ。お兄ちゃん。

覚悟 [ちゃんぷる]

昨日
俺の手を握って
「おねがいね」

言った人の
そのかすかな熱が
今はもう
ない


そのココロに応えるために


ちゃんぷるくん、よろしく頼む。

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俺たちは腹を括らないといけないんだよ。

愛護センターになんか絶対に連れて行かない。

R&Rは終わらない [BC5AM]

なんて言っちゃったもんだから、この前やっと終わったと思ったレコーディング、終わってなかった。

試聴盤聴いてたら、どうしてもやりたい事が見つかっちゃった。

やって出来なかった事はあきらめるし、失敗した事やあまり上手に出来なかった事なら、その瞬間の記録としてそのままでいいし、やってみたけどいまいちでボツにした事ならいいのだけれど、やっていない事を発見してしまったら、やってみないと気が済まない。

ほんの10秒足らず。そのためにその曲のミックスもしなおし、全曲マスターしなおし、ほんの10秒足らずにかなりの金がかかる。

金。ない。もう全部使っちゃった。

でも、やらなきゃきっと後悔する。
だから、借金。千円札をかき集め。

6月8日、15時。一人、スタジオに行き、19時過ぎ、今度こそほんとにアルバム「明日なき世界の明日へ」レコーディング終了しました。

清算は千円札で。

口座の残高はゼロ。まぁ、正確に言えばATMで下ろせなかった300円少々。
給料日までどうしようか……、と思う反面、やけにすがすがしいぜ。

そう言えば、シャーベッツがリハやってたな。ドアの小窓から覗いたらベンジーの額。

実は今日は早朝から、いや昨夜から、かなりへヴィな1日だった。
けど、昼飯にそば食った。
10年前にもそば食った。想い出す。守衛室のおじさんの名前は中村さん。

財産とは、貯金通帳の数字だけじゃない。

そして、今日の最後に車ぶつけた。あ~あ~あ~。